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恋のはなし。

[復活/桔梗/暗切]
‐‐‐






「何、それ…っ」






最近、出掛けたまま帰って来なかったり、私に対して自分の事を話さなくなった。

もともと沢山話す人ではなかったけれど最近は特に何も話さなかった。


久しぶりに帰ってきたと思ったら話もせずに私の躯を求める。

肌を重ね、見た彼の白い胸には箱が埋まってて。


人間離れしたその身体を見て驚きを通り越して納得した。

だから、私、相手に、されなくなった。


それにしても、いつこんなのを埋めたのだろう。

前はこんなの、無かったのに。




「何、それ…っ」




恐る恐る触ろうとすれば、私の伸ばしたその手は払われる。

こんなことなかったのに、なんで。


「これには触らせませんよ」


いつもの口調なのに、刺があるような気がする。

笑顔に見えるのに眼が笑ってない。



んで、ナンデ。


「これは私が白蘭様に認められた証なのです。真・六弔花である証。何人たりとも触らせる訳にはいかないのです。」


まるで崇拝しているかのような顔、口も眼もポーカーフェイスが作れて無いわよ。




凄く凄く笑ってる。




昔は私が一番だって言ってくれたのに、今はその白蘭様という人が自分の肉体を捧げるくらい大事なのね。


もう私は貴方の傍に居る価値が無くなってしまったという訳なのね。

悲しいけど、いつかこんな日が来るかもって思ってた。

貴方は隠していたけれどマフィアであることは私、知ってたもの。

引き際って大事だよね、もう貴方には捨てられる気がするの。

でもそんなのあまりにも私が惨めだから最後くらい…最期くらい私に決めさせて。



「今までありがとう、桔梗にとって私は必要じゃないみたいだから、さよなら」



そう言って近くにあった私の携帯と財布だけを持って玄関に向かった。

まだ完璧な肉体をさらけ出している彼は少し眉を動かしただけで大して驚く事もしない。


「そうですか…貴女がここから出ていくと言うのであれば、死んでいただかなくてはなりませんね。貴女は将来、白蘭様の邪魔をするらしいですから」



指輪から紫の光。
私に目掛けて1本草が飛んでくる。


ぐさり、と肉体に鋭利な物が刺さる感覚。
あ、私、刺されてる。


ばた、とその場に倒れ込み近くに来た桔梗に告げる。


「ね、え 桔梗、最期の我侭、聞いて」

「何でしょう」

「1度で良いの、名前呼んで…?」


困った様に笑った。

こんな彼も格好いいなあなんて思った。



あ、やばい、意識、とぶ。



ばいば、い桔梗。最期まで、名前呼んでくれないのね。



  すきす きす き。
(貴方に最期をあげました。)



Fin.



結菜[2010/07/20/tue]





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